
「こないだ、自転車でこけちゃって、その後、背中・腰のあたりが痛い…」
「先月、転んでから、食欲不振… 背中も痛いし…」
ちょっと転んだ・ぶつけた、自転車でこけちゃったなど、軽い接触・交通事故の後、上記のような背中・腰の痛みが続いているときは注意が必要です。
上記のような背中・腰の痛みが続いているときは、背骨が折れている「脊椎圧迫骨折(せきついあっぱくこっせつ)」の可能性があります。
今回は、高齢者の方に多く見られる「脊椎圧迫骨折」の原因・症状のお話です。
目次
■脊椎圧迫骨折とは? 何が原因で背骨が折れることがあるの?
◎押しつぶされるように背骨が折れる骨折です
脊椎圧迫骨折とは、その名が示すとおり、圧迫され、押し潰される形で背骨(胸椎・腰椎)が折れる骨折です。
◎高齢で骨粗しょう症の方は、脊椎圧迫骨折が起きるリスクが高まります
主に、骨密度が低下している65歳以上の高齢者の方に脊椎圧迫骨折が多く見られます。
[脊椎圧迫骨折をひき起こす原因(因子、原因)]
主な因子
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高齢者の方(特に、骨密度が低下し始める65歳以上の方)
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骨粗しょう症で骨がスカスカになっている方
直接の原因(背骨が折れるきっかけとなる原因)
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転んだ、尻もち、背中・腰をぶつけたなどの衝撃(普通であれば骨は折れにくい、軽い転倒・接触や軽い交通事故など)
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重い物を持ち上げる
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くしゃみ
高齢で骨粗しょう症の方は、上記のような、日常の軽い転倒・接触や軽い交通事故(自転車で転んだなど)、日常の何気ない動作で脊椎圧迫骨折が起きることがあります。
■脊椎圧迫骨折の症状
◎背中・腰の激痛のほか、食欲不振など、骨折とは気づきにくい症状も
脊椎圧迫骨折が起きると、多くの場合、以下のような症状が見られます。
[脊椎圧迫骨折で見られる主な症状]
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背骨が折れた直後(受傷直後)から、背中・腰に鋭い痛みがある
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寝返りを打つときや、寝た状態から起き上がるときに背中・腰に激痛が走る
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身体を動かしたり、歩くときに背中・腰が痛む(それほど痛みは大きくない場合も)
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猫背になる(背骨が潰れたような形になっているため、背筋をまっすぐに保ちにくくなる)
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食欲不振、および、食欲不振に伴う胸やけ・逆流性食道炎など(猫背になり、胃腸が圧迫されるため)
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足のしびれ
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足の感覚の麻痺
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足の筋力の低下
※骨粗しょう症が原因の場合は痛みを感じないケースもあります。
◎高齢者の方は脊椎圧迫骨折が原因で寝たきりになるケースも
高齢の方では、脊椎圧迫骨折がきっかけで歩行や立ち上がりなどの動作がしにくくなることがあります。
日常生活が困難になりまともに身体を動かせなくなった結果、足や背中、全身の筋力が低下+関節の可動域が狭まってしまい、寝たきりになるケースもあるのです。
■整形外科で行う脊椎圧迫骨折の治療
◎固定・安静が基本になります
整形外科では、脊椎圧迫骨折が起きた方に対し、以下のような治療を行います。基本は折れた背骨の箇所の固定、および、安静です。
[整形外科で行う脊椎圧迫骨折の主な治療]
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固定(コルセット装着など):2~3ヶ月(目安の期間です)
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安静
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痛みをやわらげるための飲み薬(鎮痛剤)を処方
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骨密度の低下を防ぐ+骨密度を上げるための飲み薬を処方
{背中・腰の様子を見ながら、リハビリを進めることが大切です}
脊椎圧迫骨折で安静にした後は、背中・腰の様子を見ながら、医師・理学療法士のアドバイスのもと、リハビリを進めることが大切です。
「背骨が折れているから」と言って、安静にしすぎると足の筋力を含む全身の筋力が低下+関節の可動域が狭まってしまい、骨折からの回復が遅れてしまう可能性があります。
◎背中・腰の骨折の状態によっては手術が必要になるケースも
圧迫骨折がひどく、日常生活をまともに送れないなど、背中・腰の状態によっては手術が必要になるケースも。
手術は、骨セメントを注入し、背骨を固定する方法などがあります(※)。
(※)手術が必要な場合、提携の医療機関をご紹介いたします。
【背中・腰の痛みが続いているときは早めに整形外科で受診を】
脊椎圧迫骨折が起きると日常生活が困難になり、そのまま寝たきりになる・認知症を発症するケースも少なくありません。
寝たきり・認知症の発症を防ぐために、背中・腰の痛みが続いているなど、脊椎圧迫骨折が疑われる場合はできるだけ早めに整形外科を受診することをおすすめします。
ご不明な点があれば、遠慮せずご相談ください。
