「もっと手を使って!」
これは自分が学生の頃、監督やコーチからいわれた言葉です。
当時の自分は「サッカーは足を使う競技だろう」と、監督やコーチが伝えていることの本質を理解できていませんでした。
その後、理学療法士になり、スポーツ選手の動きを勉強・経験していく中で、サッカーで手を使うことの意味が少しだけ理解できたように思います。
今回はサッカーで手を使うことの重要性を、わかりやすく説明していきます。
上半身の動きが下半身の動きを助ける
サッカーで手を使う、つまり上半身を使うことの本質は「動作中の協力者を増やす」ことにあると思います。
試しにボールを蹴る時に、いつも通りに蹴る時と、腕を組んで蹴る時で動きやすさを比較してみてください。
多くの方は腕を組む時の方が動きづらい感覚があったと思います。
このように、上半身の動きは下半身の動きをサポートし、サッカーのパフォーマンスに直結します。
ただし、やみくもに腕を動かせばいいというわけではありません。
サッカーのパフォーマンスを上げる腕の使い方は技術が必要です。
その一例を紹介します。
腕を使って背骨を傾ける
強いシュートを蹴るためには軸足を斜めに傾ける必要があります。
現場では、「軸足を斜めに刺せ」と指導されることがあると思います。
足だけ傾けるだけでは不十分であり、体全体を使って斜めの軸を形成する必要があります。

この時に、腕を使うことによって、体を斜めに傾ける手助けをすることができます。
腕を大きく回すことによって、肩甲骨が外にずれる動き(専門的には肩甲骨の外転・上方回旋)を引き出し、骨盤に対して上半身を軸足側に移動させます。
これにより足から上半身までの斜めの軸が形成され、軸足の安定性が高まり、強いシュートを打つことができます。
サッカー上半身トレーニング
先ほどお伝えした通り、強いシュートを打つためには、肩甲骨を外にずらす動きを習得する必要があります。
以下に簡単なトレーニングを2つご紹介します。
広背筋ストレッチ(肩甲骨外転・上方回旋を阻害する筋肉の柔軟性を獲得する)

軸足の傾斜(立位にて軸足を斜めに刺す感覚をつかむ)

最後に
昔の自分のように、サッカーは足を使う競技であるという思い込みは多くの方に当てはまると思います。
サッカーにおける上半身は重要でありながらも、競技特性上、あまりトレーニングや練習で焦点に当てられることはないように感じます。
特に足にケガが多い選手は、上半身を上手く使えず、足だけで頑張ろうとしているパターンが多いです。
ケガ以外にもシュート時の軸足の安定性、動き出しの速さ、シュートフェイント、当たりの強さ等のパフォーマンスの観点からみても重要であるため、多くのサッカー選手におすすめできると思います。
もし、サッカーでお困りのことがあれば当院へご相談ください。