歩くと膝が痛い(膝下から足先がしびれるような痛み)… その膝の痛み、「腰部脊柱管狭窄症」かもしれません 原因・症状|瀬戸整形外科クリニック|山陽小野田市の整形外科

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歩くと膝が痛い(膝下から足先がしびれるような痛み)… その膝の痛み、「腰部脊柱管狭窄症」かもしれません 原因・症状


「アイタタタ… 年かな… 最近、歩くと膝が痛い(膝下から足先がしびれるような痛み)…」

「膝のあたりが痛いから、やっぱり、膝の異常なのかな?」


歩くと膝下から足先がしびれるように痛い… 腰の痛みがある…など、毎日の生活に支障をきたす身体の痛み。お辛いことかと思います。


年齢を重ねると、加齢によって身体のあちこちに不調をきたしやすいです。特に、高齢者の方は膝・腰に痛みを抱えているケースが少なくありません。


高齢者の方に多く見られる、膝・腰の痛み。

冒頭のような膝の痛みは、通常、膝の疾患(変形性膝関節症など)をイメージしますよね。


変形性膝関節症も高齢者の方に多い疾患なのですが、膝の痛み(膝下から足先がしびれるような痛み)をひき起こす原因としては、腰の疾患である「腰部脊柱管狭窄症」も。


■腰部脊柱管狭窄症とは? 何が原因で発症するの?


◎主に加齢が原因で椎間板や腰の骨(腰椎)が変形し、神経の束を圧迫する疾患です

腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)とは、腰の疾患です。


腰部脊柱管狭窄症になると、椎骨(ついこつ:背骨や腰骨を構成する骨)のあいだのクッションの役割を果たす椎間板や、腰の骨(腰椎:ようつい、腰骨)そのものが変形してしまうことがあります。


変形した椎間板や腰椎が神経の束を圧迫し、足のしびれ、足のもつれなどの症状が現れやすくなります。


[腰部脊柱管狭窄症の主な原因]


  • 加齢


腰部脊柱管狭窄症は、主に加齢によってひき起こされます。


以下のようなメカニズムにより、加齢が原因で椎間板や腰椎が変形し、腰部脊柱管狭窄症になるケースが多いです。


加齢による椎間板の変形


加齢によって身体の組織の水分量が減ることで、椎骨と椎骨のあいだのクッション材である椎間板が変形しやすくなります。


水分量が減少して椎間板の弾力が減り、椎間板が潰れ、椎間板の一部が厚くなることがあるのです。


潰れて押し出されるような感じで一部が厚くなった椎間板は、背骨の後方にある腰の部分(腰部)の神経(馬尾神経や神経根)を圧迫。変形した椎間板が神経を圧迫し、足のしびれなどの症状をひき起こしやすくなります。


加齢による黄色靭帯の肥厚(背骨の靭帯が厚くなって変形する)


椎間板が潰れる+椎間板の一部が厚くなると、椎間板が波打つようなアンバランスな状態に。アンバランスな状態になった椎間板の不安定さを補おうとして、脊柱管(脊髄(神経の本体)が通う背骨の中の管)の後ろにある黄色靭帯が厚くなりやすいのです。


黄色靭帯が厚くなると、腰の部分の神経(馬尾神経や神経根)が圧迫され、足のしびれなどの症状を起こしやすくなります。


加齢による椎骨の骨棘の形成(椎骨の縁や椎間関節にトゲトゲができる)


加齢(身体の水分量の減少)が原因で椎間板が変形すると、背骨を構成する椎骨同士がこすれ合う状態に。椎骨同士がこすれ合うことで、椎骨の縁や椎間関節に骨棘(こっきょく)というトゲトゲができやすくなるのです。


椎骨の縁や椎間関節にできた骨棘は腰の部分の神経(馬尾神経や神経根)を刺激。足のしびれなどの症状を起こしやすくなります。


加齢による腰椎のずれ(腰椎変性すべり症)


加齢が原因で椎間板が変形・黄色靭帯が肥厚すると、椎骨と椎間板が不安定な状態になり、腰の骨である腰椎そのものがずれることも(加齢による、腰椎変性すべり症)。


腰椎がずれると、ずれた腰椎によって腰の部分の神経(馬尾神経や神経根)が圧迫され、足のしびれなどの症状を起こしやすくなります。


■腰部脊柱管狭窄症で見られる主な症状


◎足のしびれ、足のもつれ(歩きにくい)、間欠性跛行などが見られます

腰部脊柱管狭窄症は、腰痛はそれほど強くないことが多いです。腰そのものの痛みよりも、腰部脊柱管狭窄症では腰の部分の神経(馬尾神経や神経根)が圧迫されることで、以下のような症状が見られます。


[腰部脊柱管狭窄症で見られる主な症状]


  • 足のしびれ
    (お尻、太ももの裏側(ハムストリングス)やふくらはぎ、膝下から足先にかけてのしびれ)(太ももの前側がしびれることもあります)


  • 足の痛み
    (お尻、太ももの裏側(ハムストリングス)やふくらはぎ、膝下から足先にかけての電気が走るような痛み)(太ももの前側が痛むこともあります)


  • 足のもつれ


  • 間欠性跛行
    (かんけつせいはこう:長い距離を歩けず、ちょっと休むとまた歩けるようになる→ちょっと休む→また歩けるようになる、という様に、休まないと連続して長い距離を歩けない状態)


  • 肛門部周囲のほてり・しびれ
    (肛門部を中心とした股のあたりのほてり・しびれなどの異常感覚)


  • ふくらはぎのこむら返り
    (就寝中にふくらはぎがつる、など)


  • 足に力が入らない
    (歩いているときに膝がカクッとなる、足に力が入らず、足の裏が地面にひっかかる、など)


  • 排尿障害
    (排尿時におしっこがすぐに出てこない、尿漏れ、など)


■腰部脊柱管狭窄症と腰椎椎間板ヘルニアの違いは?


◎腰部脊柱管狭窄症は加齢による複合的な要素、腰椎椎間板ヘルニアは椎間板の後方への飛び出しによって発症します

足のしびれなど、腰部脊柱管狭窄症と似た症状が起きやすくなる腰の疾患には、「腰椎椎間板ヘルニア」があります。


両者は症状が似ていますが、以下のような違いがあります。


腰部脊柱管狭窄症は、主に加齢が原因で椎間板・黄色靭帯・椎骨の変形や腰椎のずれなどが生じ、腰の骨の神経(馬尾神経や神経根)を圧迫している状態です。
特徴として、普段はほとんど症状がなく、長い時間たっている(台所仕事など)や、長く歩くと足の痛みやしびれが生じる特徴があります。
重症になると、安静時や寝ていても症状が出ることもあります。


一方、腰椎椎間板ヘルニアは、加齢・重い物を持ち上げるなどが原因で椎間板が潰れ、椎間板の中にあるゼリー状の物質(髄核:ずいかく)が後方に突出(飛び出す)。飛び出した椎間板(髄核)が腰の骨の神経(馬尾神経や神経根)を圧迫している状態を「腰椎椎間板ヘルニア」と呼びます。
特徴として、常に痛いことが多く、寝ている時にも痛いこともあります。また、帯状疱疹と紛らわしいことがありますので、赤い湿疹が出た場合は注意です。


【来月のブログでは、腰部脊柱管狭窄症の治療・リハビリをご紹介します】


時に膝の疾患と間違われることもある、高齢者の方に多く見られる腰の疾患「腰部脊柱管狭窄症」の原因・症状について、ご説明をさせていただきました。


腰部脊柱管狭窄症に対しては、整形外科での治療・リハビリにより、足のしびれなどの症状の緩和にアプローチできます。


足のしびれ・足のもつれなど、気になる症状があるときは、当院までお気軽にご相談ください。


来月のブログでは、整形外科で行う「腰部脊柱管狭窄症の治療・リハビリ」をご紹介します。


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