「寝違えっちゃった… 首が痛い…」
日常生活の中で起こりやすい症状の一つ、寝違え。寝違えで首が痛く、ツライご経験をされた方も多いのではないでしょうか?
目次
■寝違えの原因 なぜ?寝違えるの?
◎原因は様々ですが、「寝姿勢の悪さ」が寝違えを起こす“引き金”になるケースが多いです
お悩みの方も少なくない寝違えですが、寝違えの原因は様々。これが寝違えをひき起こす、という特定の原因はありません。
特定の原因はありませんが、共通する要素としては、「寝姿勢の悪さ(枕の高さ・枕の位置の悪さ)」が寝違えを起こす“引き金”になるケースが多いです。
●共通項目(寝違えを起こす引き金):寝姿勢の悪さ
枕の高さ・枕の位置があっておらず、頭や首が不自然な姿勢で寝ていると、寝違えを起こしやすいです。枕の高さ・枕の位置に加え、うつぶせ寝も首に負担がかかります。
不自然な寝姿勢は、首の血流をさまたげる原因の一つです。血流がさまたげられ、首に十分に血が行き届かず、首の筋肉がこると、寝違えが起きやすくなります。
寝違えの主な原因
原因は様々ですが、寝違える方は、元々、首のコリや肩のコリを抱えている方が多いです。
下記の①~④の原因により首や肩にコリを抱えている状態で寝姿勢の悪さが加わると、寝違えが起きやすくなります。
①首・身体の疲れ
デスクワークや立ち仕事など、長時間、一定の姿勢を続けていると、首・身体の疲れが溜まりやすいです。特に、近年では、パソコンのモニターやスマホの見過ぎによる「ストレートネック(スマホ首)」が原因で、首の筋肉・頚椎(けいつい:首の骨)に負担がかかっているケースが少なくありません。
②重い物を持ち上げる
仕事やスポーツ、ウェイトトトレーニングなどで重い物を持ち上げていると、首の後ろの筋肉や頚椎に負担がかかりやすいです。
③運動不足による首の筋肉の痙攣
普段、あまり運動をしておらず、運動不足の方は、運動や仕事で身体を動かしたときに首の筋肉がこわばり、首の筋肉がつる(痙攣する)ことがあります。
④ストレス(精神的ストレス)
ストレスを抱えている方は、首の筋肉を含め、全身の筋肉の柔軟性が失われやすいです。
■寝違えは何日くらい続くの?
◎首の筋肉や頚椎の関節の炎症の程度により、2~3日~2週間程度、首の痛みが続くことがあります
寝違えは、首の筋肉や頚椎の関節(関節包)、首の靭帯が炎症を起こしている状態です。
炎症により、2~3日~2週間程度、首の痛みが続くことがあります。
[寝違えの炎症の程度(首の痛みが続く目安の期間)]
<軽度>
痛みが続く期間:2~3日程度
首は痛いが、ある程度、首は回せる・動かせる状態。
<中度>
痛みが続く期間:1週間程度
首が痛く、首を大きく動かせない状態。
適切な高さの枕で横になると、首の痛みが多少、軽減される。
<重度>
痛みが続く期間:2週間程度
首が痛く、ほとんど動かせない状態。横を向くなど、無理に首を動かすと、首に激痛が走る。
適切な高さの枕で横になり、ごく限られた位置の寝姿勢で寝ているときのみ、首の痛みが多少、軽減される。
■自分でできる寝違えの対処法
①できるだけ首を動かさず、安静にしましょう
寝違えたときは、できるだけ首を動かさず、安静にしましょう。
{自己流のストレッチやマッサージは控えましょう}
寝違えたとき、自己流のストレッチやマッサージは控えましょう。医学的ではない、自己流のストレッチやマッサージをしてしまうと、首の痛みが悪化するおそれがあります。
整形外科で行う、医学的なストレッチやマッサージについては、次回のブログで解説します。
②湿布(冷湿布・温湿布)を首に貼る
湿布(市販の物でもOK)には、鎮痛消炎成分が含まれています。
首に貼るのは、冷湿布・温湿布、どちらもかまいません。寝違えたときに首に湿布を貼ることで、炎症の緩和にアプローチできます。
③枕の高さ・枕の位置を調節する
枕の高さ・枕の位置を調節することで、寝ているときの首の痛みを軽減しやすくなります。どんな体勢なら痛みが減るかをご自身で試し、必要であれば枕を変え、首の痛みがやわらぐ寝姿勢を保つようにしましょう。
【首や肩に負担がかからないようにすることが大切です】
寝違えを防ぐには、普段の生活で、できるだけ、首や肩に負担がかからないようにすることが大切です。
次回は、「寝違えたとき、病院に行くべき?整形外科で行う寝違えの治療・ケア」について、お話しします。