「ロコモ」って何?|瀬戸整形外科クリニック|山陽小野田市の整形外科

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「ロコモ」って何?



「最近、つまづいたり転ぶことが多い…」

「膝が痛くて、数百mも歩けない…」


上記のような症状がある方は、「ロコモ」かもしれません。


ロコモとはロコモティブシンドロームの略です。


歩いて移動する能力(歩行能力)(locomotive:ロコモーティブ)、および、立つ、座る、などの運動機能が不足したり、衰えた状態を「ロコモ」と呼びます。


ロコモは高齢者の方に多く見られます。高齢者の方をはじめとして、近年では、比較的若い中年世代の方がロコモになり、歩行や日常生活に障害が出るケースも珍しくありません。


■なぜ、ロコモになる?


◎加齢・病気などによる関節の問題や筋力の低下が原因でロコモに

歩く、立つ、座るなどの日常の基本的な動作が行いにくくなる「ロコモ」。


ロコモをひき起こす原因はさまざまです。主な原因には加齢があります。


加齢により、腰や膝に障害が起きると移動や日常の動作に支障をきたしやすいです。また、運動不足によって筋力・バランス能力が低下することでロコモになる場合もあります。


高血圧や糖尿病など、生活習慣病をお持ちの方は運動不足や肥満によりロコモになる可能性が高いことが明らかになっています。


[ロコモの原因]


・加齢

(加齢が原因で発症する腰椎脊柱管狭窄症、変形性膝関節症、関節リウマチ、骨粗しょう症など)

・運動不足

・生活習慣病

(高血圧、糖尿病など)


■ロコモの怖さ


◎ロコモが進行すると、将来、介護が必要になる確率が高まります

ロコモが怖いのは、以下の悪循環によって歩く・立つ・座るといった日常の基本的な運動能力がどんどん衰えてしまうことがある点です。


①腰や膝の疾患を発症し、運動機能が低下して日常生活の動作に支障が出る

②日常生活の動作に支障が出るため歩行や運動を十分に行えず、筋力・バランス能力が低下する

③筋力・バランス能力の低下により腰や膝にかかる負担が増え、腰や膝の疾患が悪化する

④腰や膝の疾患が悪化し、運動機能が低下して日常生活が困難になる

⑤自分で身の回りのことを行えなくなり、介護が必要な状態になる(寝たきり、社会参加の制限)


■ロコチェック(ロコモかどうかを確かめるための簡易的テスト)


◎ご自身にいくつ当てはまるか、チェックしてみましょう

ロコモかどうかを確かめるための簡易的テストには「ロコチェック」があります。


以下の項目を確認し、ご自身にいくつ当てはまるか、チェックしてみましょう。1つでも当てはまる場合はロコモの可能性があります。


□片足立ちで靴下が履けない・脱げない

□家の中でつまづいたり、すべることが多い

□腰や膝が痛く、階段を上るのに手すりが必要

□腰や膝が痛むため、床に手をつき、這う様にして階段を上がっている

□洗濯かごを持ち上げる、物干し竿を移動するなど、多少の力が必要な家事を行えない

□2kg以内の買い物袋を持って、買い物できない

(袋が重くて店内を歩き回れない、歩いて買い物袋を持ち帰れない)

□15分くらい(1km前後)、続けて歩けない

□青信号のうちに横断歩道を渡りきれない


■ロコモの進行を抑える方法は?


◎ロコモの原因を知り、筋力トレーニングで腰や膝にかかる負担を軽減します

日常生活における運動機能が低下する「ロコモ」。ロコモの進行を抑えるには、足の筋肉を中心として、腰や膝などの関節の周辺の筋肉(腹筋、脊柱起立筋、骨盤の中を通るインナーマッスル)を鍛えることが大切です。


加齢、運動不足、腰や膝の使い過ぎなど、ロコモになる原因はさまざま。ロコモの原因を突き止めるためには、まずは整形外科を受診することをおすすめします。


整形外科での受診に加え、ご自身の生活スタイルを今一度見直し、生活の中で身体に負担をかけていたことはなかったかを振り返ってみることも重要です(仕事で立ちっぱなし・座りっぱなしだった、運動不足だった、肥満など)。


ロコモの原因を知った後は、原因や症状に合わせた筋力トレーニングを行うことで筋力が高まり、腰や膝にかかる負担が軽減されてロコモの進行を抑えやすくなります。


また、肥満の方・太り気味の方は筋トレに加えてダイエットを行うことで腰や膝にかかる負担が軽減されます。


◎サポーター、注射・飲み薬、手術による治療を行う場合もあります

ロコモの進行を抑えるためには筋トレ(+肥満・太り気味の場合はダイエット)を行い、筋肉をつけて運動機能を高めることが大切です。


筋トレ、ダイエットのほか、腰や膝の痛みが強い場合はサポーターを装着したり、注射・飲み薬により痛みの緩和を図ることもあります。


関節の変形が大きく、現在、日常生活が困難、または、近い将来困難になることが予測される場合は手術を検討します。


■ロコモを進行させないための カンタン「筋力トレーニング」


◎まずは、ご自身のできる範囲で筋トレを行いましょう

ロコモを進行させないためには、歩く・立つ・座る動作をつかさどる「足の筋力」を鍛えることが重要です。


この項では足の筋力を鍛えるカンタンなトレーニング方法を2つ、ご紹介します。自宅をはじめ、職場や屋外でもすぐにできるトレーニングです。以下をご参照いただき、まずは、ご自身のできる範囲で筋トレを行いましょう。


・片足立ち


転倒しないよう、手すりや机などに手を置き、片足で1分間立ちます。左右それぞれの足で1分間、1日3回行いましょう。


・スクワット


椅子に座り、背筋を伸ばした状態で(反り腰にならないように注意)両手を胸の前に置いて足の力だけで立ち上がります。5回1セットとし、1日3セット行いましょう。


(※)トレーニングを行うにあたってはかかりつけの整形外科医に

トレーニングの内容を伝え、筋トレをして良いか尋ねてください。

関節に痛みを感じる場合は運動を中止し、医師に相談しましょう。


【医師、理学療法士によるロコモ対策の筋トレ指導を行っています】


当院では医師、および、理学療法士によるロコモ対策の筋トレ指導を行っています。


診察では詳細なロコチェックを実施し、医師が診断・検査を行います。


診察後は医師の診断結果を基に、理学療法士がそれぞれの方に合った筋トレメニューを作成。患者様にトレーニング日誌をつけていただき、1ヶ月ごとに足の筋力をチェックすることでロコモが進行しないようにする(要介護・寝たきりにならないようにする)プログラムを実施しています。


歩く・立つ・座るなどの日常生活の動作が難しくなってきた方、ロコチェックで1つでも当てはまった方はできるだけ早めに当院までご相談ください。


早めに診察を受け、筋トレを中心としたロコモ対策を行うことで将来、寝たきりになる確率を減らせます。


瀬戸整形外科クリニック
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