今回のブログを担当する、理学療法士の倉岡慎次です。
私は当院で足底板療法の一つとして、入谷式足底板を作成しています。
今回はその入谷式足底板について説明したいと思います。
以下の内容で説明していきます。
1)入谷式足底板とは?
2)どのような方に適しているか?
3)作成の流れ
1)入谷式足底板とは?
故 入谷誠先生がご考案されたもので、従来の足形を採型して作成する足底板とは全く異なり、 足から身体の姿勢や動作を変化させることにより、身体各関節へのメカニカルストレスを減少させ、より効率的な身体動作を誘導するためのものです。
(入谷式足底板 ~基礎編)
分かりやすく説明すると、足から身体の姿勢や動作をコントロールし、痛みの原因を捉えて改善させるように作成していく、足底板(インソール)です。
大きな特徴は、理学療法士が患者様の歩きや立ち姿を評価し、身体の動きの変化を確認しながら作成する事です。
それにより、以下の効果が期待できます。
➀ 足部から全身の姿勢や運動をコントロールする事が出来る
② 痛みの原因となるメカニカルストレス(負担)を軽減させることができる
③ 使用しているだけで、無意識下で身体をコントロールされた状態に維持する事ができる
④ 靴を補正し、足部機能を発揮させることが出来る
2)どのような方に適しているか?
1.歩く時に、膝や股関節に痛みがある
2.歩き方を良くしたい
3.姿勢を良くしたい
4.スポ―ツのパフォーマンスを良くしたい
3)作成の流れ
① 医師による診察
② 理学療法士による歩行分析と評価
痛みに関する事をお聞きしながら、テーピングとパッドによって歩きや姿勢がどう変化するかを確認します。パッドの厚みを数mmずつ綿密に調整しながらみていき、患者様に最適な足底板の形を判断していきます。
③ 足底板作成
型抜きと言われる耐久性のあるゴムを評価通りに研磨し作成します。約1週間から2週間後に完成した足底板をお渡しします。
④ 足底板を挿入した靴での歩行再評価
足底板を挿入した靴で歩いて頂き、動作と痛みがどう変化したかを確認します。
⑤ 微調整
必要に応じて足底板にコットンバンテージなどを用いて微調整を行います。
※④⑤はお渡しする当日と1週間後に計3回程度行います。
動作を確認し、問題点が改善されたところで完成です。
⑥ 足底板の再評価
必要性に応じて足底板に不具合がないか確認し、メンテナンスを行います。
膝や足に痛みがあるなど、気になる方はぜひご相談下さい!
理学療法士
倉岡