今回ブログを担当します理学療法士の岡元です。今回はサルコペニアについて紹介させていただきたいと思います。
●サルコペニアとは?
サルコペニアは、筋肉が減り、からだの機能が低下した状態を指します。握力が低下しているか(男性26㎏未満、女性18㎏未満)、または歩く速度が低下していて(0.8m/秒以下)、検査で筋肉量が基準より減少していることが認められると、サルコペニアと診断されます。
●原因は?
・加齢
・栄養不足
・疾患
・運動量の低下 等
主な原因は加齢です。65歳以上の高齢者の1〜29%に該当するといわれています。
●サルコペニアのテスト
自分は大丈夫かな?と思ったら、下記を試してみましょう。
① 指輪っかテスト
利き足ではない方のふくらはぎの最も太いところを両手の親指と人差し指で作った輪っかで囲んでみてください。輪っかとふくらはぎとの隙間ができる場合はサルコペニアの可能性があります。
② 片足立ちテスト
両手を腰にあて、片脚を5㎝ほど上げて60秒ほどキープしてみましょう。
キープできる時間が15秒未満の場合は要注意です。
※転ばないよう近くにすぐつかまれるものを用意して行ってください。
●サルコペニアの対策は?
サルコペニアを予防するためには運動と栄養摂取が特に重要です。
●運動
① 膝伸ばし体操
椅子に深く腰かけ太ももに力を入れ、ひざをまっすぐに伸ばした状態を5秒間キープし、ゆっくりと足を下ろします。
これを10回繰り返し、反対側の足も同様に行います。
② ウォーキング
1日7,000~8,000歩を目標に歩いてみましょう。
やや大股で歩く、無理のない範囲で早歩きをしてみるのも効果的です。
※普段運動をしていない人は無理をせず、短い距離から始めてみましょう。
●栄養摂取
① たんぱく質
たんぱく質はからだを作る材料となる成分の一つで、サルコペニアによって減少する筋肉を構成する成分でもあり肉類、魚類、豆類、卵等に含まれます。
たんぱく質の推奨摂取量は、1kgあたり1.2~1.5g/(1日)のたんぱく質が必要とされており、体重が50kgの場合「50×1.2=60」で1日あたり60gのたんぱく質摂取が必要です。
食品例:鳥のささみ肉(40g)、鶏卵(1個)、アジ(1/4尾)等たんぱく質が約10g含まれます。
② アミノ酸
アミノ酸は筋肉のたんぱく質を構成している栄養成分で、20種類あります。
その中で、自らのからだで作り出せない9種類のアミノ酸を必須アミノ酸と呼び、この必須アミノ酸は、筋肉量や筋力を増加させる効果があります。
必須アミノ酸は、レバー、アジ、鮭、乳製品、大豆製品等に多く含まれています。
運動と栄養バランスを考えた食事を意識して、健康なからだを作りましょう!(^^)!