|瀬戸整形外科クリニック|山陽小野田市の整形外科

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◎「よく噛んで食べていますか?~咀嚼で身体の健康を守る~」

今回担当します、理学療法士の倉岡(祐)です。
早速ですが、少し前に患者様との会話の中で「咀嚼」についての話がありました。その患者様は「咀嚼をせず、すぐに飲み込むと、誤嚥性肺炎になる。」と言われていました。私は今まで咀嚼についてあまり意識していなかったのですが、調べてみると身体にとても重要なことなのだと感じました。今回はそんな「咀嚼」について話したいと思います。

〇咀嚼の効果とは?「ヒミコノハガイーゼ」
 ・「ヒ」肥満の予防
ゆっくりよく噛んで食べることで満腹中枢が刺激され、肥満予防になります。
 ・「ミ」味覚の発達
   食べ物の形や固さを感じ、味がよく分かるようになるなど味覚が発達します。
 ・「コ」言葉の発達
   噛むことで顎の骨や噛むための顔の筋肉が鍛えられます。顎の発達は歯並びにも
良い影響を与え、噛み合わせが良くなり、言葉の発音もはっきりきれいになります。
    ・「ノ」脳の発達
   よく噛むことで、脳への血流が増し、脳の動きが活性化し記憶力や集中力が
上がります。子供は脳の発達、高齢者は認知症予防にも繋がります。
 ・「ハ」歯の病気予防
   唾液には歯周病菌や虫歯の繁殖を抑え、歯の病気予防に重要な作用があります。
 ・「ガ」ガンの予防
   唾液に含まれる酵素が食物内の発がん性物質を弱める働きがあります。
 ・「イー」胃腸快調
  噛むことで唾液が分泌され、食べ物を消化吸収しやすくし、胃腸の働きを活発に
します。
 ・「ゼ」全力投球
  身体が活発になり、力いっぱい仕事や
遊びに集中できます。
 

「学校食事研究会 月刊学校の食事」より引用

〇咀嚼不足になると…
 ・唾液の量が減る
   口の中の清潔が保ちにくくなり、虫歯や歯周病、口内炎などの口の病気になりやすく
なります。

 ・顎の運動不足
   噛むための顔の筋力が低下し、噛めなくなってしまいます。
   噛めなくなってしまうと、活舌が悪くなり、食べこぼしやむせが起こるようになります。無意識のうちに食欲の低下や食事バランスの悪化をきたし、フレイルや要介護状
態をきたしてしまいます。また、心臓病などの生活習慣病をきたす危険性もあります。

 ・栄養バランスが崩れる
   柔らかい物ばかり食べてしまうと栄養が不足し、食物繊維が不足がちになり、
便秘になりやすくなります。


〇食べ方のポイントは?
 ・急いで食べない
   ゆっくりと味わって食べましょう。一口30回を目安によく噛みましょう。

 ・飲み物を流し込まない
   食べ物が口の中にある時は、飲み物を摂らないようにしましょう。
   飲み物を流し込んでしまうと、食べたものが細かくならないうちに胃に送られて
消化に悪くなります。

 ・かむ力を引き出す工夫をする
   咀嚼を促すために、噛み応えのある食品を取り入れる、切り方を大きめに切る、皮つ
きのままで食べられるものは皮つきで食べるなど、噛む回数を増やす調理法をする
ことも大切です。

今回は「咀嚼」についてお話しました。食べることは毎日の作業ですが、少し意識するだけで健康への第一歩に繋がります。子供の咀嚼の発達、大人の生活習慣病予防・健康寿命の向上のためにとても大切です。私もつい噛まずに飲み込んでしまう癖があるので意識しながら食べてみようと思います。皆さんも食事の際は健康への第一歩と思って意識して食べてみてください。