放っておかないで!シニア世代の気になる痛み|瀬戸整形外科クリニック|山陽小野田市の整形外科

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放っておかないで!シニア世代の気になる痛み



個人差はありますが、年齢を重ね、シニアと呼ばれる世代(65歳以上)になると、身体のさまざまな部位に痛みや衰えを感じやすくなります。


シニア世代の方に多く見られる身体の症状は、以下の3つです。


①関節の痛み(腰、膝の痛みなど)

②筋肉量の低下

③骨量の低下による骨粗しょう症や骨折


関節の痛みや筋肉量・骨量の低下など、加齢にともなう身体の症状は「年だから」と放っておかれがちです。しかし、「年だから仕方がない」と身体の症状を放置していると、関節の痛みや筋肉量・骨量の低下がさらに悪化する可能性も。


今回は、シニア世代の方に注意していただきたい、身体の症状のお話です。


■シニア世代の方に多く見られる関節の痛みとは?


シニア世代(65歳以上)の方に多く見られる関節の痛みには、主に以下のような疾患があります。


・腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)

加齢や、重い物を持ち上げる仕事などの原因により、腰の部分の背骨である腰椎の椎間板が変形し、脊柱管が狭まる疾患です。


{足がしびれる、長く歩けない、しばらく休むと歩けるようになる、などの症状が見られることがあります}


腰部脊柱管狭窄症は、腰痛はさほど強くない場合が多いです。腰痛ではなく、足がしびれる、長く歩けない、しばらく休むとまた歩けるようになる(間欠性跛行:かんけつせいはこう)、などの症状が見られる場合、腰部脊柱管狭窄症の可能性があります。


・変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)

加齢などの原因によって膝の軟骨がすり減り、クッションを失った膝の骨がこすれ合って膝に痛みを感じる疾患です。


{歩き始めや立ち上がるときに膝が痛む、歩くと膝が痛む、膝が痛くて階段を上り下りしにくい、などの症状が見られることがあります}


変形性膝関節症は、歩き始めや立ち上がるときに膝が痛む、歩くと膝が痛む、膝が痛くて階段を上り下りしにくい、などの症状が見られることがあります。


また、歩くのはつらいが自転車は乗れる、という方も多いです。自転車に乗れるのは、歩く動作と異なり、自転車のペダルをこぐ動作は地面からの蹴り返しが少なく、膝の痛みを感じにくいためです。


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変形性膝関節症については、ブログ にて詳しくご説明しています。併せてご参照ください。


■加齢による筋肉量の低下


◎30歳前後をピークに、全身の筋肉量が低下していきます

人間の身体は30歳前後をピークに、年齢を重ねるごとに全身の筋肉量が低下していきます。


誰しも年を取るため、加齢にともなって筋肉量は低下します。ただし、運動の習慣があり、筋肉に刺激を与えている方は加齢にともなう筋肉量の低下を抑えやすく、運動の内容によっては筋肉を維持・増やすことも可能です。


一方、運動をしない方は、加齢にともなう筋肉量の低下の影響を受けやすいです。


運動をしない方は、特に、歩くために必要な太ももの筋肉や、身体のバランスをつかさどる腰周り(お尻周り)の体幹の筋肉が低下しやすく、姿勢が悪くなったり、バランスを崩して転びやすくなる傾向が見られます。


■加齢による骨粗しょう症や骨折


◎全身の骨がもろく、スカスカになる疾患です

骨粗しょう症とは、全身の骨密度が低下し、骨がもろく、スカスカになる疾患です。


中高年以上になると、どなたも、加齢によって骨密度が低下しますが、若い頃(20~30代)と比べて骨密度が70%以下になると骨粗しょう症と診断されます。


60歳以上の女性に骨粗しょう症が多く見られます}

 

女性ホルモンの影響により、特に、60歳以上の女性に骨粗しょう症が多く見られます。

 

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骨粗しょう症については、ブログにて詳しくご説明しています。併せてご参照ください。


◎太ももの骨折には注意が必要です

年齢を重ねると、関節の可動域の狭まりや筋肉量の低下により、若い頃と比べて、転びやすくなります(運動習慣があり、関節の可動域や筋肉量を維持している方を除きます)。転んだときに骨折することも多く、特に、太ももの骨折には注意が必要です。


65歳以上のシニア世代の方が太ももを骨折した場合、そのまま寝たきりの生活になる可能性が高まります。


太ももの骨折はほとんどのケースで手術が必要です。シニア世代の方は治癒力・免疫力の低下によって骨がくっつくまでの期間が長くなる傾向があり、手術後、筋肉が衰えて歩けなくなってしまうことが多いのです。筋肉の衰えに加え、シニア世代の方は加齢が原因で骨密度が低下している点も治癒期間を長引かせやすく、太ももの骨折後、寝たきりになる要因の一つとなっています。


【身体の痛みや違和感がある方、シニア世代の方は、まずは整形外科で受診を】


関節の痛みや筋肉量・骨量の低下は、放っておいても自然に良くなることはほぼありません。良くならないばかりか、放置により、関節の痛みが悪化したり、筋肉量・骨量の低下がさらに進行する可能性も。


関節の痛みなどの身体の痛みや、若い頃と比べて身体に違和感がある場合は、整形外科で診察を受けることが大切です。また、特に大きな症状がなくても、65歳以上のシニア世代の方は整形外科での定期的な受診が推奨されます。


瀬戸整形外科クリニックでは、ご来院された方に対し、医師が現在のお悩みや身体の症状をお伺いした上で、診察・検査を行っています。診察・検査の結果を基に、お1人お1人の身体の状態に合わせた以下のような治療・リハビリにより、皆様の健康のサポートに取り組んでいます。


・サポーターやテーピングによる関節の保護

・湿布などの外用薬、注射、痛み止めによる薬物療法

・運動療法や物理療法によるリハビリ(理学療法士がサポートします)


上記に加え、当院では、折れた骨の治癒期間を早める「オステオトロン」による治療も行っています。


関節の痛みが悪化して生活の動作が困難になったり、骨折で寝たきりにならないようにするためにも、身体の痛みや違和感がある方、シニア世代の方は、まずは、整形外科で受診することをおすすめします。


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