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「手のしびれと痛み」 手根管症候群について

過ごしやすい季節になってきました。
先日、山陽小野田市の江汐公園に 散歩に行きましたが、ツツジが綺麗に咲いており、季節を感じました。



さて、今回のブログでは、比較的多くみられる「手根管症候群」について、日本手外科学会専門医の院長が解説します。



1.「手指のしびれ、これって手根管症候群?」
  図のように親指から薬指の親指側までがしびれている場合、手根管症候群を疑います。
  長く正座した後に、足がしびれることがありますよね。これと同じように、手根管症候群は正中神経が手首で圧迫されることにより起きているため、正中神経の支配領域である、図の領域がしびれます。放置しておくと、徐々に親指の筋肉が萎縮し、ボタンかけなどの細かい作業が困難になってきます。





2.手根管症候群の原因は?
  手首の靭帯による正中神経の圧迫が原因です。リウマチや特発性腱鞘炎、ガングリオンなどの腫瘍性病変、アミロイド沈着や妊娠後、更年期などのほか、はっきりした原因のない特発性手根管症候群があります。
  血液検査や超音波検査などで上記を鑑別します。また、一見手根管症候群のような症状でも、実際は頸椎や他の疾患の事もあるため、当院では臨床検査技師により、「神経伝導速度検査」を行い確定診断しています。





3.手根管症候群の治療は?
 リウマチなど、明らかな原因のあるものはその治療を行います。
 特発性手根管症候群では、安静や内服、ステロイドの手根管内注射等の保存的治療を行います。また、頸椎疾患と手根管症候群が合併する「Double crush Syndrome」に対して、マッケンジー法などを用いた頸椎のリハビリテーションを行うと症状が改善する事もあります。
 これらの治療で改善しない場合は、神経伝導速度検査で手術適応を判断します。

 手術は日帰りで、手術時間は30分程度です。上腕で駆血(血止め)を行って手術をするため、鎖骨部で超音波ガイド下伝達麻酔を行い、手術中の痛みや駆血痛がないよう工夫しています。
 術後2週間で抜糸です。びりびりとした神経痛や夜間痛はすぐに改善しますが、しびれや使いずらさは数か月かけて徐々に改善していきます。
 手指のしびれでお困りの方は、ご相談下さい。

日本整形外科学会専門医・日本手外科学会専門医 瀬戸信一朗
瀬戸整形外科クリニック
院長
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